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形状をなめらかにする

犬の置物の全体を見てみる

一応、犬の置物...らしきものをモデリングすることができました。 知らない人に見せても犬だとわかってもらえる程度にはモデリングできたと思います。 では、ここで犬の置物の全体を見てみましょう。

現状の犬の置物
現状の犬の置物

上図のように犬の置物の全体が表示される位置に視点を移動しましょう。 どうでしょうか。 構成する面の数が少ないため、カクカクしすぎています

別に、写実的な犬の置物を目指しているわけではありませんが、これではあんまりです。 せめてもう少しなめらかにしてあげます

カクカクしている理由と対策

犬の置物がカクカクしている理由は面の数が少ないためです。 では、なめらかにするために面数を増やせばいいかというとそれは違います。

面数が増えると、モデリングにもレンダリングにも時間がかかってしまいます。 モデリングの基本は、いかに少ない面数で物体を表現するかという点にあります

通常、3DCGソフトウェアには、少ない面数でもなめらかに物体を表現する機能が用意されています。 Blenderでは、サブディビジョンサーフェスとスムージングの機能が搭載されています。 サブディビジョンサーフェスとスムージングを利用を利用することで、面数を増やさずになめらかにすることができます

  
サブディビジョンサーフェスとスムージングの機能を使ってもなめらかな表現ができない場合は面の数を増やすしかありませんが、それは最後の手段です。

サブディビジョンサーフェスとは

サブディビジョンサーフェスは面を細分化するための機能で、ミラーと同じくモディファイアです。 すでに説明したように、モディファイアはメッシュが持つ形状の情報を一切変更せずに、見た目にだけ反映される装飾を行います。

サブディビジョンサーフェス
サブディビジョンサーフェス

上図のようにサブディビジョンサーフェスが有効になっていると、レンダリング時に面が細分化されます。 それにより、陰影がなめらかになります。

  
サブディビジョンサーフェスのモディファイアを使用すれば、モデリング時には少ない面数で編集することができ、レンダリング時には面が細分化されます。 つまり、サブディビジョンサーフェスは擬似的な面の細分化です。

スムージングとは

スムージングは、光の反射角度を緩やかに変化させることにより陰影をなめらかにする機能です

スムージング
スムージング

上図のようにスムージングが有効になっていると、光の反射角度が、面の中央部と端で変化するようになります。 それにより、陰影がなめらかになり、形状が擬似的になめらかになったかのように見えます。

  
スムージングは、モディファイアと同じく形状には一切変更を加えることはありません。 あくまでも陰影の計算を行う際に、光の反射角度を変化させるだけです。
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犬の置物をなめらかにする

では、実際にサブディビジョンサーフェスとスムージングの機能を使って、そろそろ愛着も湧いてきたであろう『犬の置物』をなめらかにします。

なお、サブディビジョンサーフェスとスムージングを適用するのは体のメッシュのみとします。 目のメッシュには何もしません

サブディビジョンサーフェスのモディファイアを追加

まずは、体のメッシュにサブディビジョンサーフェスのモディファイアを追加します。

1. 体のメッシュをオブジェクトモードで選択する
1. 体のメッシュをオブジェクトモードで選択する

上図のように体のメッシュをオブジェクトモードで選択します

では、モディファイアを操作するためのタブに切り替えましょう。

2. Modifier Propertiesタブをクリック
2. Modifier Propertiesタブをクリック

上図のようにPropertiesのModifier Propertiesタブをクリックします

では、サブディビジョンサーフェスのモディファイアを追加しましょう。

3. "Add Modifier" と書かれた選択リストをクリックする
3. "Add Modifier" と書かれた選択リストをクリックする

上図のように"Add Modifier" と書かれた選択リストをクリックします

4. モディファイアの一覧から"Subdivision Surface"を選択する
4. モディファイアの一覧から"Subdivision Surface"を選択する

上図のようにモディファイアの一覧が表示されますので、一覧からSubdivision Surfaceを選択します

5. 面が細分化されてなめらかになる
5. 面が細分化されてなめらかになる

上図のようにサブディビジョンサーフェスのモディファイアが追加されたことにより、面が細分化されてなめらかになります

ではここで、サブディビジョンサーフェスの調整を行います。 現状よりも、もっとなめらかにするためです。

まずは、Propertiesに追加されたサブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報を見てみましょう。 ただし、環境によっては隠れていて見えないこともあるかと思います

6. サブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報は見えない
6. サブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報は見えない

上図のようにウィンドウサイズが小さい場合は、ミラーのモディファイアの情報が大部分を占めていると思います。 ほとんど見えない(または隠れている)サブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報を見る方法は2つあります。 1つめは、(1)の表示切り替えボタンをクリックしてミラーのモディファイアの情報を折りたたむ方法です。 2つめは、(2)のスクロールバーでスクロールする方法です。

今回は(1)の表示切り替えボタンをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックして折りたたんでみましょう

7. ミラーのモディファイアの情報を折りたたむ
7. ミラーのモディファイアの情報を折りたたむ

上図のようにミラーのモディファイアの表示切り替えボタンをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします。

8. サブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報が見えるようになる
8. サブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報が見えるようになる

上図のようにミラーのモディファイアの情報が折りたたまれ、サブディビジョンサーフェスのモディファイアの情報が見えるようになります。

では、サブディビジョンサーフェスの調整を行いましょう。 現状よりもさらになめらかになるように面の細分化数を増やします

9. Levels Viewportを2にRenderを4に変更する
9. Levels Viewportを2にRenderを4に変更する

上図のようにLevels Viewportを 2 にRenderを 4 に変更します。 これらの数値は細分化の回数であり、数値が大きいほどなめらかになります

なお、Levels Viewportは3D Viewportの表示での細分化で、Renderはレンダリング時の細分化です。

10. さらになめらかになる
10. さらになめらかになる

上図のようにさらになめらかになります。 ただし、ちょっと問題も発生しています。 サブディビジョンサーフェスを有効にしたことで、鋭さがなくなってしまいました。 わかりやすいのが耳の先端です。

エディットモードへ切り替えて耳の先端を見てみましょう。 体のメッシュを選択したまま、キーボードのTABキーを押してエディットモードへ切り替え、ズームインして拡大表示してみましょう

11. 耳の先端が頂点まで届いていない
11. 耳の先端が頂点まで届いていない

上図のように耳の先端が頂点まで届いていません。 届いていない理由はもちろん、サブディビジョンサーフェスによってなめらかになったからです。 サブディビジョンサーフェスはなめらかにする機能ですから、尖っている先端は丸められます。

  
サブディビジョンサーフェスはなくてはならない有用な機能なのですが、このように形を崩してしまう原因にもなります。

かといって、サブディビジョンサーフェスの機能を使用しなければ、形状はカクカクしたままです。 ですので、サブディビジョンサーフェスの機能は使いつつ、鋭さを残す部分は残すように修正を加えます。

サブディビジョンサーフェスは、小さな面では変化が鋭く、大きな面では変化が緩やかになるという仕様になっています。 ですので、細分化して小さな面を作ることで鋭さを表現することができます。 今回は、耳をナイフ切断することで耳の先端に小さな面を作ります。

ナイフ切断後に辺をスライドしますので、辺選択モードに切り替えます。

12. 辺選択モードに切り替える
12. 辺選択モードに切り替える

上図のように辺選択モードに切り替えます。

ではナイフ切断しましょう。

13. ナイフ切断で切れ目を入れる
13. ナイフ切断で切れ目を入れる

上図のようにナイフ切断で切れ目を入れます。 3面とも切断され、ぐるっと切れ目が入っていることを確認しましょう。 3面とも切れていない場合はCTRL + Zで元に戻し、カットスルーオプションをオンにしてやり直しましょう。

  
ナイフ切断中にキーボードのCを押すことでカットスルーオプションのオン/オフを切り替えることができます。
  
カットスルーオプションのオン/オフは、Blender 2.9系まではキーボードのZキーに割り当てられていました。 Blender 3.0系からはキーボードのCキーに変更になっています。

なお、ループ切断ではなくナイフ切断を行ったのは、耳を構成する面が三角形であるためです。 ループ切断は四角形の面でしか機能しません。 三角形の面が出来たのは、耳の先端を併合(キーボードのM)で1つの頂点にまとめたためです。

続いて、切断した切れ目を上方へスライドします。 スライドさせて先端に近づけることで、先端に小さな面を作るのが目的です

14. Edge -> Edge Slideを実行
14. Edge -> Edge Slideを実行

上図のように3D Viewportのプルダウンメニューの"Edge" -> "Edge Slide"を実行します。

  
キーボードのCTRL + E -> "Edge Slide" でも実行することができます。

マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のドラッグで選択中の辺をスライドできる状態になります

  
Blender 2.9系まではキーボードのカーソルキー(↑↓←→)やマウスの移動で選択中の辺をスライドし、Enterキーで確定していました。 Blender 3.0系からはマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でのドラッグに変わっています。
15. 切れ目を先端に近づける
15. 切れ目を先端に近づける

上図のように選択中の辺をスライドさせて先端に近づけます。

16. 耳の先端が頂点に近づいた
16. 耳の先端が頂点に近づいた

上図のように耳の先端が頂点に近づきました。 このように小さな面を作ることで鋭さを表現することができます

もう1箇所だけ修正します。

17. 目と鼻の間の凹みが少ない
17. 目と鼻の間の凹みが少ない

上図のように目と鼻の間の凹みが少ないため不自然です。 この部分も小さな面を作って凹ませましょう。 ループ切断で小さな面を作ることにします。

18. ループ切断で小さな面を作る
18. ループ切断で小さな面を作る

上図のようにループ切断で小さな面を作ります。 元からある辺のすぐ横に切れ目を入れます。 これで、目と鼻の間を凹ませることができました。

スムージング

続いてはスムージングです。 スムージングは光の反射角度を緩やかに変化させることにより陰影をなめらかにする機能です。 なお、スムージングは、オブジェクトモードでもエディットモードでも適用することができます。

オブジェクトモードでスムージングを適用すると、メッシュ全体にスムージングがかかります。 オブジェクトモードでは、メッシュの一部だけにスムージングをかけることはできません。 一方、エディットモードでスムージングを適用すると、選択中の面のみにスムージングがかかります

なお、今回はオブジェクトモードでメッシュ全体にスムージングをかけます。

1. 体のメッシュをオブジェクトモードで選択する
1. 体のメッシュをオブジェクトモードで選択する

上図のように体のメッシュをオブジェクトモードで選択します

ではスムージングを適用します。

2. Object -> Shade Smoothを実行
2. Object -> Shade Smoothを実行

上図のように3D Viewportのプルダウンメニューの"Object" -> "Shade Smooth"を実行します。

  
エディットモードの場合は、対象の部位を選択して"Face" -> "Shade Smooth"を実行します。
  
"Object" -> "Shade Flat"("Face" -> "Shade Flat")でスムージングが解除されます。
3. スムージングが適用される
3. スムージングが適用される

上図のようにスムージングが適用され、陰影がなめらかになります。 スムージング前後で面の数は変化していないのですが、陰影が緩やかに変化するようになったためなめらかに見えます

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まとめ

サブディビジョンサーフェスとスムージングで形状をなめらかにすることができます。

サブディビジョンサーフェスは、面を細分化するためのモディファイアです。 サブディビジョンサーフェスのモディファイアを使用すれば、モデリング時には少ない面数で編集することができ、表示時には面が細分化されます。 なお、サブディビジョンサーフェスは、小さな面では変化が鋭く、大きな面では変化が緩やかになるという仕様になっています。

スムージングは、光の反射角度を緩やかに変化させることにより陰影をなめらかにする機能です。 スムージングは、モディファイアと同じく形状には一切変更を加えることはありません。

操作/コマンド 説明
(3D Viewportのプルダウンメニュー)
"Object"
-> "Shade Smooth"
選択中のメッシュにスムージングをかける
(3D Viewportのプルダウンメニュー)
"Face"
-> "Shade Smooth"
選択中のメッシュの選択中の面にスムージングをかける
(3D Viewportのプルダウンメニュー)
"Object"
-> "Shade Flat"
選択中のメッシュのスムージングを解除する
(3D Viewportのプルダウンメニュー)
"Face"
-> "Shade Flat"
選択中のメッシュの選択中の面のスムージングを解除する

辺はスライドさせて移動することができます。

操作/コマンド 説明
(3D Viewportのプルダウンメニュー)
"Edge"
-> "Edge Slide"
選択中の辺をスライドする
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