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環境光を表現する(ワールド内の全ての面を等しく照らす)

  

環境光で全ての面を等しく照らす

この記事では、全ての面を等しく照らす『環境光』を扱ってみます。 なお、環境光はワールド(仮想世界)に対する設定項目となります。

Blender 2.7系では、環境光の設定方法は2通りありました。 Blender Renderの使用時には、ワールドの背景色(Horizon Color / Zenith Color)や周辺光(Ambient Color)・環境照明(Environment Lighting)で設定していました。 一方、Cyclesの使用時には、ワールドのサーフェイスマテリアルで設定を行っていました。

Blender 2.8系からは、Eevee使用時もCycles使用時にも同じ設定方法になりました。 ワールドのサーフェイスマテリアルで設定を行います。

ワールドの環境光を設定する - Eeveeの場合 -

レンダリングエンジンにEeveeを選択している場合から説明します。 今回は、Blenderの新規ファイルを元にして作業を行います。 トップバーのプルダウンメニューの"File" -> "New" -> "General" を実行して新規ファイルを開きましょう。

まずは、Propertiesのタブをワールドのプロパティを編集するためのタブに切り替えます

1. World Propertiesタブをクリック
1. World Propertiesタブをクリック

上図のようにPropertiesのWorld Propertiesタブをクリックします

2. World Propertiesタブに切り替わる
2. World Propertiesタブに切り替わる

上図のようにWorld Propertiesタブに切り替わり、ワールドに関する情報が表示されます。 見るべきは、サーフェイスマテリアルを設定するためのSurfaceパネルです

(1)の[Use Nodes]はボタンであり、押すたびにシェーダノードの利用のオン/オフが切り替わります。 現状ではボタンが青色で描かれていますが、これは現在オンになっていることを表しています

(2)のSurfaceがサーフェイスシェーダの選択リストであり、現在はBackgroundシェーダが選択されています。 なお、Backgroundシェーダはワールドの環境光を表現するためのシェーダです

(3)の項目群はBackgroundシェーダへの入力値です。 Colorが環境光の色で、Strengthが強さです。


では、環境光を設定してみましょう。 今回は水色を設定します。 Colorのカラーフィールドをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックし、表示されるカラーピッカーで水色(R=0.0 / G=1.0 / B=1.0)を設定します。

3. SurfaceパネルのColorを水色に
3. SurfaceパネルのColorを水色に

上図のようにSurfaceパネルのColorに水色(R=0.0 / G=1.0 / B=1.0)を設定します。

これで準備ができましたので、レンダリングしてみましょう。 キーボードのF12を押してください

4. レンダリング結果
4. レンダリング結果

上図のようにレンダリング結果が表示されます。 全ての面が水色で照らされているのがわかります

  
この環境光は物理的には正しくない擬似的なものです。 カメラを立方体のメッシュの中に入れてレンダリングしても、立方体のメッシュの内側の面が水色になります(Cyclesの場合は光は届かずちゃんと暗くなります)。

ではここで、ワールドのシェーダノードネットワークの見かたを説明しておきます。 マテリアルのシェーダノードネットワークと同じく、Shader Editorを使います。 3D ViewportをShader Editorに切り替えましょう。

5. エディタタイプをShader Editorに切り替える
5. エディタタイプをShader Editorに切り替える

上図のように3D Viewportのヘッダの(1)のエディタタイプ選択リストをクリックし、表示される一覧から(2)の "Shader Editor" を選択します(またはキーボードのSHIFT + F3を押します)。

6. Shader Editorに切り替わる
6. Shader Editorに切り替わる

上図のようにShader Editorに切り替わります。 ただし、表示されているのは、ワールド用ではなくマテリアル用のシェーダノードネットワークです

では、ワールド用のシェーダノードネットワークの表示に切り替えましょう。

7. Shader TypeをWorldに切り替える
7. Shader TypeをWorldに切り替える

上図のようにShader EditorのヘッダのShader TypeをWorldに切り替えます

8. ワールド用のシェーダノードネットワークが表示される
8. ワールド用のシェーダノードネットワークが表示される

上図のようにワールド用のシェーダノードネットワークが表示されます。 見づらいので、表示倍率を上げましょう

3D Viewportと同じく、テンキーの+(プラス)やマウスのホイール(マウスのホイール)の上回転で表示倍率を上げることができます。

9. BackgroundノードとWorld Outputノード
9. BackgroundノードとWorld Outputノード

上図のように表示倍率が上がって見やすくなりました。 なお、見ての通りBackgroundノードの入力ソケットには何も接続されていません。 入力ソケットに何も接続されていない場合は、このようにノード上でColorおよびStrengthを設定することができます。

  
ColorもStrengthもすでに説明したようにPropertiesのSurfaceパネルでも設定することができます。 同じ設定項目をShader EditorでもPropertiesでも設定できるということです。

ワールドの環境光を設定する - Cyclesの場合 -

レンダリングエンジンにCyclesを選択している場合の手順は、Eeveeの場合と全く同じです。

  
  

まとめ

PropertiesのWorld PropertiesタブのSurfaceパネルでワールドに関する情報が表示されます。 Colorが環境光の色で、Strengthが強さです。 Shader Editorで設定することもできます。

 
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