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3D Viewportの見かた

  

3D Viewportに何があるのか

ウィンドウの大部分を占めている3D Viewportは、3DCG制作をする上で最も利用するエディタです。 その3D Viewportには、初見では頭が混乱しそうなほどの多くの情報が表示されています。

3D Viewport
3D Viewport

上図のように3D Viewportには様々な情報が表示されています。 この記事では、3D Viewportに何が表示されているのかを大まかに説明します

ヘッダ

ヘッダ
ヘッダ

上図のように3D Viewportの上部にはヘッダがあります。 ヘッダとはプルダウンメニューやボタン・選択リストなどが配置されている領域のことです。

どのエディタにも、そのエディタ専用のヘッダがエディタの上部または下部に配置されています。

  
下部にあっても『ヘッダ』と呼ばれます。

3D Viewportのヘッダは2段になっており、詳細は以下の通りです。

モード選択リスト

モード選択リスト
モード選択リスト

上図のようにヘッダ(上段)の左端には、モードを切り替えるためのモード選択リストがあります。

モードとは『どんな作業を行えるか』を表す状態のことであり、オブジェクトを操作するためのオブジェクトモード、メッシュを加工するためのエディットモード、アニメーションの動きを付けるためのポーズモードなどがあります。

やりたい作業に応じて適切なモードに切り替えながら3DCG制作の作業を進めていくことになります。

プルダウンメニュー

プルダウンメニュー
プルダウンメニュー

上図のようにモード選択リストの右には、プルダウンメニューがあります。 このプルダウンメニューは、3D Viewportの専用のメニューを持ちます

トップバーのプルダウンメニューには、ファイルを開く、ファイルへ保存する、Blenderを終了するといった、エディタに依存しない共通操作を行うためのメニュー項目が含まれています。 一方、3D Viewportのプルダウンメニューには、3D Viewport専用のメニュー項目しか持っていません。

  
他のエディタにも専用プルダウンメニューを持つものがあります。

ディスプレイとシェーディング

ディスプレイとシェーディング
ディスプレイとシェーディング

上図のようにヘッダ(上段)の右端には、ディスプレイとシェーディング関連の項目群があります。

ディスプレイでは、3D Viewport内の表示に関する設定を行うことができます。 例えば、ライトを非表示にする、物体の後ろが透けて見えるようにする、グリッドを非表示にする、というようなことが行えます。

シェーディングでは、3D Viewport内の陰影計算に関する設定を行えます。 例えば、物体をワイヤーフレームで表示する(枠のみ表示)、ライトを考慮して陰影計算を行う、というような設定が行えます。

なお、ディスプレイもシェーディングも3D Viewport内での表示・陰影計算に関する設定です。 出来上がる作品には影響しません

ツールセッティング

ツールセッティング
ツールセッティング

上図のようにヘッダ(下段)には、ツールセッティング関連の項目があります。 ツールセッティング関連の項目は、選択中のツールに応じて変化します

これらの項目群では、選択中のツールに関する設定を行うことができます。

ツールバーとサイドバー

続いて、3D Viewportの左端にあるツールバーと右端に隠れているサイドバーについて説明します。

ツールバー

ツールバー
ツールバー

上図のように3D Viewportの左端にはツールバーがあります。 ツールバーは、選択中のツールを切り替えるためのものです。 選択ツール、カーソルツール、移動ツール、回転ツールなどがあり、アイコンのマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のクリックで切り替えることができます。

  
右下に三角マークが描かれているアイコンは、そのアイコンがグループ化されていることを表しています。 アイコンのグループ化とは、似ている機能を1つのアイコンにまとめる手法です。 マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)の長押しで、隠れているグループ内の他のアイコンを表示・選択することができます。

サイドバー

サイドバー
サイドバー

上図のように3D Viewportの右端にはサイドバーが隠れています。 右端のツマミをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックすることでサイドバーを引き出すことができます(またはキーボードのNを押します)。

サイドバーには、3D Viewport関連の様々な要素のプロパティ(属性)を設定するための項目が表示されます。

  
サイドバーはBlender 2.7系まではプロパティシェルフと呼ばれていました。

その他

3D Viewportには、モデリングを支援してくれる便利な機能や目安となるものが用意されています。 ナビゲーションギズモとグリッドおよび3Dカーソルです

ナビゲーションギズモ

ナビゲーションギズモ
ナビゲーションギズモ

上図のように3D Viewportの右上にはナビゲーションギズモと呼ばれる項目群があります。 ナビゲーションギズモは、3D Viewport内の仮想世界を簡単に旅するための仕組みです

  
ナビゲーションギズモの使い方については、後ほど基礎知識 > 投影方法と視点で詳しく説明します。

グリッド

グリッド
グリッド

上図のように3D Viewportには一定の間隔で格子状の線が引かれています。 この線は "グリッド" と呼ばれ、位置や大きさの基準となる目盛りとしての役割を持っています

赤色と緑色の線は、X軸とY軸を表しています。 また、上図では見えませんがZ軸を表す青色の線もあります。 XYZ が RGB に対応している、と考えれば覚えやすいでしょう。

3Dカーソル

3Dカーソル
3Dカーソル

上図のようにBlenderの新規ファイルには、座標中心(X=0.0、Y=0.0、Z=0.0)に赤白の破線の円が描かれています。 この円は3Dカーソルと呼ばれるもので、各種操作の基点として使える位置情報です。

新しいオブジェクトを追加すると、追加されたオブジェクトは3Dカーソルの位置に配置されます。 また、回転や拡大縮小の中心とすることもできます。

  
3Dカーソルは、必ず回転や拡大縮小の中心位置となるわけではありません。 回転や拡大縮小の中心位置として利用することもできる、ということです。
  

3つのオブジェクト

Blenderの新規ファイルには、3つのオブジェクト(つまり物体)が置かれています。 立方体のメッシュとライトおよびカメラです。

立方体のメッシュ

立方体のメッシュ
立方体のメッシュ

上図のようにBlenderの新規ファイルには、座標中心に立方体のメッシュのオブジェクトが置かれています。 基礎知識 > 3DCG制作の流れで説明したように、オブジェクトとは物体のことです。

枠がオレンジ色になっているのは、現在このオブジェクトが選択されているためです

  
オブジェクトの中心にあるオレンジ色の点(オブジェクト中心)は、オブジェクト中心で、回転や拡大縮小の中心とすることができます。

ライト

ライト
ライト

上図のようにBlenderの新規ファイルには、下方に伸びた線を持つ多重の円で描かれた物体があります。 この物体は光源となるライトのオブジェクトで、ライトの種類はポイントライトです。 ポイントライトは、全方向を均等に照らすことができるライトです。

  
光源は、Blender 2.7系までは "ランプ" と呼ばれていましたが、2.8系からは "ライト" という名称に変わりました。

カメラ

カメラ
カメラ

上図のようにBlenderの新規ファイルには、三角形が乗っかった四角錐の物体があります。 この物体は視点となるカメラのオブジェクトで、初期状態ではカメラは座標中心(X=0.0、Y=0.0、Z=0.0)を向いています

  

まとめ

3D Viewportの上部にはヘッダがあります。 ヘッダには、モードを切り替えるためのモード選択リスト、3D Viewport専用のメニュを持つ専用プルダウンメニュー、ディスプレイとシェーディング関連の項目群、選択中のツールに関する設定を行うツールセッティングがあります。

3D Viewportの左端にはツールバーがあり、アイコンをクリックすることで選択中のツールを切り替えることができます。 右下に三角マークが描かれているアイコンは、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)の長押しで展開することができます。

3D Viewportの右端にはサイドバーが隠れており、ツマミをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックすることで引き出すことができます(またはキーボードのNを押します)。 サイドバーでは、3D Viewport関連の様々な要素のプロパティ(属性)を設定することができます。

3D Viewportの右上にはナビゲーションギズモと呼ばれる項目群があり、簡単なマウス操作で視点の旋回・表示倍率の増減・視点の平行移動・カメラ視点への切り替え・投影方法の切り替えを行うことができます。

3D Viewportにはグリッドと呼ばれる格子状の線が引かれており、位置や大きさの基準として使うことができます。 また、座標中心には各種操作の基点として使える3Dカーソルが描かれています。

Blenderの新規ファイルには、立方体のメッシュとライト(ポイントライト)およびカメラのオブジェクトが配置されています。 なお、立方体のメッシュの枠がオレンジ色になっているのは、このオブジェクトが選択されているためです。

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