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グリースペンシルの使い方の基礎

  

グリースペンシルの使い方を学ぶ

この記事では、グリースペンシルの使い方について大まかに解説します。 グリースペンシルの基礎、というか雰囲気をつかむことが目的です。

グリースペンシルで線を引き、引いた線の一部を消し、引いた線の色を変え、さらに内部を塗ってみましょう。

なお、今まで本ウェブサイトで解説した知識だけではグリースペンシルで絵を描くことはできません。 正確に言えば、グリースペンシルで絵を描ける状態にたどり着くことさえできないでしょう。

グリースペンシルで絵を描ける状態にする

グリースペンシルで絵を描ける状態にたどり着く方法はいくつかありますが、この記事では最も簡単な方法を解説します

1. File -> New -> 2D Animationを実行
1. File -> New -> 2D Animationを実行

上図のようにトップバーのプルダウンメニューの"File" -> "New" -> "2D Animation" を実行します。

2. 見慣れないレイアウトで新規ファイルが開かれる
2. 見慣れないレイアウトで新規ファイルが開かれる

上図のように見慣れないレイアウトで新規ファイルが開かれます。 このレイアウトが、2Dアニメーションを制作するのに適したレイアウトです。

(1)のようにワークスペースに "2D Animation" が選択されているのがわかります。 このワークスペースの特徴は、Timelineの上に(2)のDope Sheetエディタがあること、3D Viewportの背景が(3)のように白色で描かれていることでしょうか。

このようにトップバーのプルダウンメニューの"File" -> "New" -> "2D Animation" を実行することで、2Dアニメーションに適したレイアウトから作業を開始することができます

ではここで、3D Viewportのヘッダに注目してください。

3. モード選択リストがDraw Modeになっている
3. モード選択リストがDraw Modeになっている

上図のようにモード選択リストがDraw Mode(ドローモード)になっています。 このドローモードというのが、ペンでスケッチ感覚で絵を描くためのモードです

ドローモードは、本ウェブサイトでは初めて登場します。 今まではモード選択リストに "Draw Mode" なんて存在していませんでした。 それがなぜ、突如出現したのでしょうか。 トップバーのプルダウンメニューの"File" -> "New" -> "2D Animation" で新規ファイルを開いたからでしょうか。

いえ、違います。 モード選択リストに "Draw Mode" が出現したのは、グリースペンシルオブジェクトが選択されているからです。 画面右上のOutlinerに注目してください。

4. グリースペンシルオブジェクトが選択されている
4. グリースペンシルオブジェクトが選択されている

上図のようにOutlinerに見たことのないアイコンの行があり、かつ選択されています。 この行がグリースペンシルオブジェクトです。 このオブジェクトが選択されているため、モード選択リストに "Draw Mode" が出現しました。

グリースペンシルオブジェクトは、Blenderによって自動的に作成されたものです。 Generalの新規ファイルでの立方体と同じようなものです

なお、グリースペンシルオブジェクトは線の情報を格納できるオブジェクトです。 ただし、現時点では線の情報は持っていません。 3D Viewport上に何も線が見えないのはそのためです。

では次に、3D Viewportの左端にあるツールバーにも注目してください

5. ドローモード用のツールバーに変化している
5. ドローモード用のツールバーに変化している

上図のように見慣れないツールがツールバーに並んでいます。 これらのツールが出現した理由は、もちろんドローモードに切り替えたためです。 ドローツール・塗りつぶしツール・消しゴムツールなどが並んでいます。

グリースペンシルで線を引く

現在、モードはドローモードになっています。 ドローモードでは、

  1. 自由線を引く
  2. 直線を引く
  3. 曲線を引く
  4. 図形(四角・円・弧など)を描く
  5. 消しゴムで線を消す

といった描画を行うことができます。

ではさっそく、線を引いてみましょう。 まずは、自由線、つまりフリーハンド線を引いてみます。

1. ツールバーのドローツールを選択
1. ツールバーのドローツールを選択

上図のようにドローツールが選択されていることを確認します。 選択されていない場合は選択してください。

ドローツールでは、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグすることで自由線(フリーハンド線)を引くことができます。

2. リボンの形にドラッグする
2. リボンの形にドラッグする

上図のようにリボンの形にドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

3. 線(ストローク)が引かれる
3. 線(ストローク)が引かれる

上図のようにドラッグした位置に沿って線が引かれます。 この線は『ストローク』と呼ばれます。 大切なことなのでもう1度書いておきますが、この線は『ストローク』という名前です。

なお、ストロークは『点』の集まりです。 複数の点がつながってストロークを構成しています。

また、作成されたストロークは、選択していたグリースペンシルオブジェクトに格納されています。 つまり、グリースペンシルオブジェクトは現時点で1本のストロークを持っています

では、さらに線を引きましょう。 2本目のストロークを足す、ということです。

4. 波の形にドラッグする
4. 波の形にドラッグする

上図のように波の形にドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

5. 新たに2本目のストロークが引かれる
5. 新たに2本目のストロークが引かれる

上図のように新たに2本目のストロークが引かれます。 1本目のストロークとは別のストロークとして扱われますが、同じグリースペンシルオブジェクト内に格納されています。 つまり、グリースペンシルオブジェクトは現時点で2本のストロークを持っていることになります

ではここで、グリースペンシルで引いたストロークが3次元の仮想世界上でどのように存在しているか見てみましょう。 視点を移動してみます

6. マウスの中ボタンでの視点の旋回
6. マウスの中ボタンでの視点の旋回

上図のようにマウスの中ボタン(マウスの中ボタン)でドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

  
マウスの中ボタン(マウスの中ボタン)でのドラッグです。 左ボタン(マウスの左ボタン)ではありません。
7. 3次元の仮想世界上に2次元として存在しているのがわかる
7. 3次元の仮想世界上に2次元として存在しているのがわかる

上図のように視点が旋回します。 見ての通り、グリースペンシルで引いたストロークは、3次元の仮想世界上に2次元として存在していることがわかります

見やすいようにズームインしてみましょう。 キーボードのテンキーの+(プラス)を押すか、マウスのホイール(マウスのホイール)の上回転でズームインしましょう。

8. 表示倍率が上がって見やすくなった
8. 表示倍率が上がって見やすくなった

上図のように表示倍率が上がって見やすくなりました。 ストロークは2本ともに2次元で描かれていることがわかります

すでに引いたストロークを編集する

ここからは、すでに引いたストロークの編集方法について説明します。 すでに引いたストロークを編集するには、エディットモードに切り替える必要があります

1. エディットモードに切り替える
1. エディットモードに切り替える

上図のようにエディットモードに切り替えます。

  
キーボードのTabキーを押すことでエディットモードに切り替えることももちろんできます。 再度、キーボードのTabキーを押すとドローモードに戻ります。

ではここで、3D Viewportのヘッダに注目してください。

2. 点選択モードボタン・ストローク選択モードボタン・交差区間選択モードボタン
2. 点選択モードボタン・ストローク選択モードボタン・交差区間選択モードボタン

上図のように3D Viewportのヘッダに3つのボタンが並んでいます。 それぞれ、点選択モードボタン・ストローク選択モードボタン・交差区間選択モードボタンです。 このボタン群で、点・ストローク・交差区間のどれで選択するかを切り替えます

  
キーボードの1を押すことでも点選択モードに切り替えることができます。 同様にキーボードの2を押すことでストローク選択モードに、キーボードの3を押すことで交差区間選択モードに切り替えることができます。

まずは、点選択モードから試してみましょう。

3. 点選択モードに切り替える
3. 点選択モードに切り替える

上図のように点選択モードに切り替えます。

  
キーボードの1を押すことでも点選択モードに切り替えることができます。

では、この状態で全選択してみましょう。 キーボードのAを押してください。

4. 全ての点が選択される
4. 全ての点が選択される

上図のように全ての点が選択され、オレンジ色で描かれます。 ストロークは複数の点がつながったもの、ということが改めて確認できました。

  
メッシュオブジェクトと同じく、キーボードのAで全選択することができ、ALT+Aで全選択解除することができます。
  
メッシュオブジェクトと同じく、選択された状態はオレンジ色で描かれます。

では、1つの点だけを選択してみましょう。

5. 点をクリックする
5. 点をクリックする

上図のようにマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で1本目のストロークの点をクリックします。

6. クリックした点が選択される
6. クリックした点が選択される

上図のようにクリックした点だけが選択され、その他の点は選択解除されました。

では次に、SHIFTキーを押しながら点をクリックしてみましょう。

7. SHIFTキーを押しながら点をクリックする
7. SHIFTキーを押しながら点をクリックする

上図のようにキーボードのSHIFTキーを押しながらマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で1本目のストロークの点をクリックします。

8. クリックした点が追加選択される
8. クリックした点が追加選択される

上図のようにクリックした点が追加選択されます。 最初から選択されていた点は、選択されたままになっています

今度は、点をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のドラッグで囲んでみましょう。

9. 点を囲むようにドラッグする
9. 点を囲むようにドラッグする

上図のように点を囲むように1本目のストロークをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

10. ドラッグした範囲内の全ての点が選択される
10. ドラッグした範囲内の全ての点が選択される

上図のようにドラッグした範囲内の全ての点が選択されます。 SHIFTキーを押していなかったため最初から選択されていた点は選択解除されていますが、SHIFTキーを押していれば追加選択になります。

  
メッシュオブジェクトと同じように、キーボードのBによる矩形選択、キーボードのCによる通過選択も行えます。

では次に、2本目のストロークをSHIFTキーを押しながらクリックしてみましょう。

11. SHIFTキーを押しながら2本目のストロークをクリックする
11. SHIFTキーを押しながら2本目のストロークをクリックする

上図のようにキーボードのSHIFTキーを押しながらマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で2本目のストロークをクリックします。

12. クリックした位置にある点が追加選択される
12. クリックした位置にある点が追加選択される

上図のようにクリックした位置にある点が追加選択されます。 最初から選択されていた1本目のストロークの点は、選択されたままです

では、全選択解除しましょう。 キーボードのALT+Aを押します。

13. 全ての点が選択解除される
13. 全ての点が選択解除される

上図のように全ての点が選択解除されます。

点選択モードでの選択方法の解説は以上です。 メッシュオブジェクトでの頂点選択モードと同じ要領で選択することができます。


続いては、ストローク選択モードでの選択方法を見てみましょう。 名前から分かる通りストロークの単位での選択となります。

14. ストローク選択モードに切り替える
14. ストローク選択モードに切り替える

上図のようにストローク選択モードに切り替えます。

  
キーボードの2を押すことでもストローク選択モードに切り替えることができます。

では、全選択解除されていることを確認し、1本目のストロークをクリックしてみましょう。

15. 1本目のストロークをクリックする
15. 1本目のストロークをクリックする

上図のようにマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で1本目のストロークをクリックします。

16. クリックしたストロークが選択される
16. クリックしたストロークが選択される

上図のようにクリックしたストロークが選択されます。 まあ、予想通りの結果です。

では、2本目のストロークも選択してみましょう。 1本目のストロークは選択されたまま、つまり、追加選択を行いましょう

17. SHIFTキーを押しながら2本目のストロークをクリックする
17. SHIFTキーを押しながら2本目のストロークをクリックする

上図のようにキーボードのSHIFTキーを押しながらマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で2本目のストロークをクリックします。

18. 2本目のストロークが追加選択される
18. 2本目のストロークが追加選択される

上図のように2本目のストロークが追加選択されます。 ストローク選択モードでも、SHIFTキーを押しながらクリックすると追加選択になります

以上がストローク選択モードでの選択方法の解説です。 特に難しいことはありません。 ではここで、全選択解除しておきましょう。 キーボードのALT+Aを押します。

19. 全てのストロークが選択解除される
19. 全てのストロークが選択解除される

上図のように全てのストロークが選択解除されます。


次に、交差区間選択モードでの選択方法を見てみましょう。 簡単に言うと、クリックした点から交差点までをまとめて選択する機能です

では、交差区間選択モードで選択してみましょう。

20. 交差区間選択モードに切り替える
20. 交差区間選択モードに切り替える

上図のように交差区間選択モードに切り替えます。

  
キーボードの3を押すことでも交差区間選択モードに切り替えることができます。
21. 1本目のストロークの端をクリックする
21. 1本目のストロークの端をクリックする

上図のようにマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で1本目のストロークの端をクリックします。

22. クリックした点から交差点までがまとめて選択される
22. クリックした点から交差点までがまとめて選択される

上図のようにクリックした点から交差点までがまとめて選択されます

では、もう片方の端も選択してみましょう。 すでに選択されている点は選択されたまま、つまり追加選択します

23. SHIFTキーを押しながらもう片方の端をクリックする
23. SHIFTキーを押しながらもう片方の端をクリックする

上図のようにキーボードのSHIFTキーを押しながらマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でもう片方の端をクリックします。

24. もう片方の端が追加選択される
24. もう片方の端が追加選択される

上図のようにもう片方の端が追加選択されます。 端をまとめて選択することができました。 このような選択が何の役に立つのかというと... はみ出てしまった部分を消すために選択する場合に便利なのです。

では、2本目のストロークも交差区間選択モードで選択してみましょう。 追加選択したいので、SHIFTキーを押しながら操作します。

25. SHIFTキーを押しながら2本目のストロークをクリックする
25. SHIFTキーを押しながら2本目のストロークをクリックする

上図のようにキーボードのSHIFTキーを押しながらマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)で2本目のストロークをクリックします。

26. クリックした位置にある点だけが追加選択される
26. クリックした位置にある点だけが追加選択される

上図のようにクリックした位置にある点だけが追加選択されます。 このように、交差点を持たないストロークではクリックした位置にある点だけが選択されます。

以上が交差区間選択モードでの選択方法の解説です。 ストロークの選択モードについてはこれで解説を終わります。


続いて、ストロークの加工について解説します。 ストローク全体または一部の点を移動・回転・拡大縮小・削除する方法です。

まずは、選択中の点を移動させてみましょう。 キーボードのG(ジー)を押し、さらにXを押し、続けて、-1 -> Enterキーを入力します。

27. 選択中の点が移動する
27. 選択中の点が移動する

上図のように選択中の点がX軸方向に -1 移動します。 このように、メッシュの加工と同じ手順で移動させることができます。

  
移動ツールに切り替えて移動マニピュレータで移動させることももちろんできます。

次は回転させてみましょう。 キーボードのRを押し、さらにYを押し、続けて、45 -> Enterキーを入力します。

28. 選択中の点が回転する
28. 選択中の点が回転する

上図のように選択中の点がY軸を中心に45度回転します。 このように、回転についてもメッシュの加工と同じ手順で操作することができます。

続いては拡大縮小してみます。 キーボードのSを押し、続けて、0.5 -> Enterキーを入力します。

29. 選択中の点が縮小する
29. 選択中の点が縮小する

上図のように選択中の点が0.5倍に縮小されます。 このように、拡大縮小もメッシュの加工と同じ手順で操作できます。

では次に、選択中の点を削除してみましょう。 キーボードのXを押します

30. Pointsを実行
30. Pointsを実行

上図のようにDeleteメニューが表示されますので、"Points"を実行します

31. 選択中の点が削除される
31. 選択中の点が削除される

上図のように選択中の点が削除されます。 そして、注目すべきは、2本目の波の形のストロークが2つに分かれたことです。 つまり、グリースペンシルオブジェクトは現時点で3本のストロークを持っています

では続いて、ストロークの単位で削除してみましょう。 今回は中央のストローク(波の形のストロークの左側)を削除します。

32. ストローク選択モードに切り替える
32. ストローク選択モードに切り替える

上図のようにストローク選択モードに切り替えます。

  
キーボードの2を押すことでもストローク選択モードに切り替えることができます。

では、中央のストローク(波の形のストロークの左側)を選択しましょう。

33. 中央のストロークをクリックする
33. 中央のストロークをクリックする

上図のように中央のストロークをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします。

34. 中央のストロークのみが選択される
34. 中央のストロークのみが選択される

上図のように中央のストロークのみが選択されます。

では、選択中のストロークを削除しましょう。 キーボードのXを押してください

35. Strokesを実行
35. Strokesを実行

上図のようにDeleteメニューが表示されますので、"Strokes"を実行します

36. 選択中のストロークが削除される
36. 選択中のストロークが削除される

上図のように選択中のストロークが削除されます。 なお、点選択モードで一部の点だけを選択した状態でも、Deleteメニューから "Strokes" を実行すれば、ストロークの単位で削除することができます。

ストロークの選択方法・選択した部位の加工についての説明は以上です。 続いては、マテリアルについて解説します

ストロークにマテリアルを設定する

では、マテリアルの解説に移ります。 メッシュオブジェクトと同じようにグリースペンシルオブジェクトの外観もマテリアルで管理されます

まずは、マテリアルの一覧を見てみましょう。

1. Material Propertiesタブをクリック
1. Material Propertiesタブをクリック

上図のようにPropertiesのMaterial Propertiesタブをクリックします

2. マテリアル "Solid Stroke" が選択されている
2. マテリアル "Solid Stroke" が選択されている

上図のようにマテリアルスロットの一覧には4つのマテリアルがあり、最上位のマテリアル "Solid Stroke" が選択されていることがわかります。

このマテリアルスロットの一覧での選択状態は、新たに引かれるストロークに影響します。 新たにストロークを引くと、ここで選択されているマテリアル "Solid Stroke" が自動的に割り当てられるのです。

  
つまり、すでに引いた2本のストロークには、このマテリアルが割り当てられているということです。

では、1本目のストローク(リボンの形状)に別のマテリアルを割り当ててみましょう。 なお、メッシュオブジェクトではメッシュの面ごとにマテリアルを割り当てることができますが、グリースペンシルオブジェクトの場合はストロークの単位でマテリアルを割り当てることができます。

オブジェクトの種類 マテリアルの
最小割り当て単位
メッシュ
グリースペンシル ストローク
3. ストローク選択モードに切り替える
3. ストローク選択モードに切り替える

上図のようにストローク選択モードに切り替えます。 マテリアルはストロークの単位で割り当てられますので、ストローク単位で選択します。

  
キーボードの2を押すことでもストローク選択モードに切り替えることができます。
  
点選択モードでもマテリアルを割り当てることはできます。 ただし、その点が所属するストローク全体に割り当てられます。

では、1本目のストロークを選択しましょう。

4. 1本目のストロークを選択する
4. 1本目のストロークを選択する

上図のように1本目のストロークを選択します。 次に、マテリアルスロットの一覧から別のマテリアルを選択してみましょう。

5. マテリアル "Squares Stroke" を選択する
5. マテリアル "Squares Stroke" を選択する

上図のようにマテリアルスロットの一覧から "Squares Stroke" を選択します。

6. ストロークには何の変化もない
6. ストロークには何の変化もない

上図のようにストロークには何の変化もありません。 メッシュオブジェクトでのマテリアル操作と同じで、マテリアルを選択しただけでは割り当て状況は変わらないのです

マテリアルの割り当てを変えたければ、さらに[Assign]ボタンを押す必要があります。

7. [Assin]ボタンを押す
7. [Assin]ボタンを押す

上図のようにマテリアルスロットの一覧の下にある[Assign]ボタンを押します。 [Assign]ボタンを押すと、選択中のマテリアルが選択中のストロークに割り当てられます。

8. 1本目のストロークの外観が変化する
8. 1本目のストロークの外観が変化する

上図のように1本目のストロークの外観が変化します。 マテリアル "Squares Stroke" が割り当てられたためです。 このマテリアルは、ストロークの境界線を四角形の破線で描画するマテリアルです。 そのため、このような見た目になりました。

では次に、ストロークの境界線を破線から実線に変え、さらに内部を塗ってみましょう。 マテリアル "Squares Stroke" の設定を変更することで実現します。

9. 境界線を破線から実線に変え内部も塗る
9. 境界線を破線から実線に変え内部も塗る

上図のようにマテリアルスロットで(1)の "Squares Stroke" が選択されていることを確認し、Surfaceパネルの(2)のLine Typeを "Line" に、(3)の Fill をオンにし、(4)のBase Colorを完全不透明の緑色に変更します。

  
Base Colorの緑色は完全不透明(A=1.0)に設定してください。
10. 境界線が実線になり内部が塗られる
10. 境界線が実線になり内部が塗られる

上図のようにストロークの境界線が破線から実線になり、内部が塗られています。 このように、ストロークの境界線の線種は簡単に変更することができます。 また、ストロークは内部を塗ることもできます。

最後に、Material PropertiesタブにあるSurfaceパネルについて簡単に説明しておきます。

11. SurfaceパネルはStrokeとFillに分かれる
11. SurfaceパネルはStrokeとFillに分かれる

上図のようにSurfaceパネルは大まかに(1)のStrokeと(2)のFillに分かれています。 ここで注意が必要なのですが、SurfaceパネルのStrokeという項目は、グリースペンシルで引いた線を表す "ストローク" のことではありません。

SurfaceパネルのStrokeは、ストロークの境界線のことです。 つまり、ストロークの境界線をどう描くか、という設定をするための場所です。 一方、Fillではストロークの内部をどう塗るか、という設定を行います。

実際のストロークの図を交えて説明します。

12. ストローク と Stroke と Fill
12. ストローク と Stroke と Fill

上図のように "ストローク" というのはグリースペンシルで描いた線そのものです。 その "ストローク" が持っている境界線の設定がマテリアルの "Stroke" であり、内部の塗りの設定が "Fill" なのです。

  
  

まとめ

グリースペンシルを利用することで、スケッチ感覚で絵を描くことができます。 グリースペンシルを利用する最も簡単な方法は、トップバーのプルダウンメニューの"File" -> "New" -> "2D Animation" を実行することです。

操作/コマンド 説明
(画面上部のプルダウンメニュー)
"File"
-> "New"
-> "2D Animation"
2Dアニメーション向けの新規ファイルを開く

開かれた新規ファイルでは、ワークスペース "2D Animation" が選択されています。 2Dアニメーションに適したワークスペースであり、Dope Sheetエディタが存在することが特徴です。

モード選択リストは初期状態でDraw Mode(ドローモード)になっており、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のドラッグですぐに線を描くことができます。 なお、ドローモードが使えるのは、グリースペンシルオブジェクトが選択されているためです。

グリースペンシルで引いた線は『ストローク』と呼ばれます。 グリースペンシルオブジェクトは、内部に複数のストロークを持つことができます。

作成済みのストロークの編集はエディットモードで行います。 Tabキーでドローモードとエディットモードが交互に切り替わります。 エディットモードでは、ストロークの点で選択することも、ストロークの単位で選択することも、交差区間だけを選択することもできます。

操作/コマンド 説明
Tabキー エディットモードとドローモードを交互に切り替える
点選択モードボタン 点選択モードに切り替える
ストローク選択モードボタン ストローク選択モードに切り替える
交差区間選択モードボタン 交差区間選択モードに切り替える

キーボードの1を押すことでも点選択モードに切り替えることができます。 同様にキーボードの2を押すことでストローク選択モードに、キーボードの3を押すことで交差区間選択モードに切り替えることができます。

操作/コマンド 説明
1 点選択モードに切り替える
2 ストローク選択モードに切り替える
3 交差区間選択モードに切り替える

エディットモードでの選択は、メッシュオブジェクトの選択方法とほとんど同じです。 マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のクリックで選択、SHIFTキーを押しながらのマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のクリックで追加選択となります。

また、マウスのドラッグでの囲み選択、キーボードのBによる矩形選択、キーボードのCによる通過選択などもメッシュオブジェクトと同様に行えます。

選択したストロークやストロークの点は、メッシュと同じ操作で加工(移動・回転・拡大縮小・削除)することができます。

ストロークはマテリアルを持っており、ストロークの外観(境界線の線種や色・内部の塗りの色など)はマテリアルに設定されています。 新たにストロークを引くと、選択中のマテリアルが割り当てられます。

他のマテリアルに割り当て直す場合は、マテリアルスロットの一覧から対象のマテリアルを選択し、[Assign]ボタンを押します。

マテリアルの設定(境界線の線種や色・内部の塗りなど)は、PropertiesのMaterial Propertiesタブで変更することができます。 Surfaceパネルにある "Stroke" で境界線に関する設定を、"Fill" で内部の塗りに関する設定を行えます。

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