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ワークスペースについて

  

ワークスペースとは定義された画面レイアウトのこと

ワークスペースとは、定義済みの画面レイアウトのことです。 Blender 2.7系までは『スクリーンレイアウト』と呼ばれていましたが、2.8系から『ワークスペース』という名称に変更されました。

ワークスペースは、いつでも自由に切り替えることができます。 作業内容に合った最適なワークスペースに切り替えながら作業を行いましょう

ワークスペースはトップバーのワークスペース切り替えタブで操作する

ワークスペースは、トップバーのプルダウンメニューの右にあるワークスペース切り替えタブで操作します

ワークスペース切り替えタブ
ワークスペース切り替えタブ

上図のようにワークスペース切り替えタブは、トップバーのプルダウンメニューのすぐ右に並んでいます。 ワークスペースの切り替えはもちろん、その他のワークスペースの操作もこのタブ群で行います

あらかじめ定義されている16種類のワークスペース

Blenderには、あらかじめ16種類のワークスペースが定義されています。 そのうち、以下の11種類はワークスペース切り替えタブに登録済みであり、すぐに利用することができます

名称 用途
Layout 3次元の仮想世界のプレビュー
※初期状態で選択されるワークスペース
Modeling モデリングツールによるメッシュの加工
Sculpting スカルプトツールによるメッシュの加工
UV Editing メッシュとテクスチャのマッピング
Texture Paint テクスチャのペイント
Shading シェーディングの設定
Animation アニメーションの設定
Rendering レンダリング
Compositing 合成やエフェクトの設定
Geometry Nodes ノードネットワークの編集
Scripting スクリプトの編集

それ以外の以下の5種類のワークスペースは、ワークスペース切り替えタブに追加することで利用できるようになります

名称 用途
2D Animation 2次元アニメーション
2D Full Canvas 2次元アニメーション
※キャンバスを広く使う
Masking VFXのマスキング
Motion Tracking モーショントラッキング
Video Editing ビデオ編集

ワークスペースはカスタマイズできる

定義済みの16種類のワークスペースは、レイアウトを自由に修正することができます。 また、自分でワークスペースを新たに作成することもできます。

つまり、ワークスペースはカスタマイズが自由自在です。 独自のエディタの組み合わせのレイアウトを持つワークスペースを作るなど、自由にカスタマイズすることができます。

ワークスペース切り替えタブもカスタマイズできる

ワークスペースそのものをカスタマイズするだけでなく、ワークスペース切り替えタブもカスタマイズすることが可能です

ワークスペース切り替えタブ
ワークスペース切り替えタブ

上図のように初期状態でワークスペース切り替えタブに表示されるのは、すぐに利用できる11種類のワークスペースのみです。 その他の5種類のワークスペースは、タブを追加することで利用できるようになります。

また、タブの名称の変更したり、不要なタブを削除したり、タブを並び替えることもできます。

ワークスペースの操作

初期状態では "Layout" という名称のワークスペースが選択されていますが、ワークスペースはいつでも切り替えることができます。 また、既存のワークスペースのレイアウトを修正することもできます

ワークスペース切り替えタブもカスタマイズすることが可能です。 不要なタブを削除したり、タブの名称を変更したり、タブを並び替えたりすることができます。

以下で、ワークスペース関連の様々な操作について説明します。

ワークスペースの切り替え

ワークスペースは、トップバーのワークスペース切り替えタブを使って切り替えることができます。

1. ワークスペース切り替えタブ
1. ワークスペース切り替えタブ

上図のようにトップバーのプルダウンメニューのすぐ右にワークスペース切り替えタブが並んでいます。

では、ワークスペースを切り替えてみましょう。 初期状態では、"Layout"という名称のワークスペースが選択されていますが、ここで"Scripting"という名称のワークスペースに切り替えてみます。

ではここで、ワークスペース切り替えタブに注目してください

2. "Compositing"までしか表示されていない
2. "Compositing"までしか表示されていない

上図のようにワークスペース切り替えタブには "Compositing" までしか表示されていません。

  
ウィンドウの幅が約1500ピクセル以上なければ、ワークスペース切り替えタブの全ては表示されません。

今回は"Scripting"に切り替えますが、"Scripting"タブは隠れています。 まずは、"Scripting"タブを表示させる必要があります

3. ワークスペース切り替えタブをスクロールさせる
3. ワークスペース切り替えタブをスクロールさせる

上図のようにワークスペース切り替えタブの上でマウスのホイール(マウスのホイール)を下回転させます。 または、マウスの中ボタン(マウスの中ボタン)でワークスペース切り替えタブをドラッグします。

4. ワークスペース切り替えタブが左にスクロールする
4. ワークスペース切り替えタブが左にスクロールする

上図のようにワークスペース切り替えタブが左にスクロールし、右端の"Scripting"タブが見えるようになりました。

  
トップバーのワークスペース切り替えタブだけでなく、各エディタのヘッダも同様の操作でスクロールさせることができます。

では、ワークスペースを"Scripting"に切り替えましょう。

5. "Scripting"タブをクリックする
5. "Scripting"タブをクリックする

上図のように"Scripting"タブをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします。

6. ワークスペースが"Scripting"に切り替わる
6. ワークスペースが"Scripting"に切り替わる

上図のようにワークスペースが"Scripting"に切り替わります。 このように簡単にワークスペースを切り替えることができます。

  
キーボードのCTRL + PageDownで次のワークスペースに、CTRL + PageUpで前のワークスペースに切り替えることもできます。

既存のワークスペースのレイアウト修正

続いて、ワークスペースのレイアウトを修正してみましょう。 現在選択中のワークスペース "Scripting" の3D Viewportのエリアを広げてみます

1. ワークスペース "Scripting"
1. ワークスペース "Scripting"

上図のようにワークスペース "Scripting" が選択された状態です。 左上の3D Viewportのエリアを広げましょう。

  
3D Viewportの下のPython Consoleのエリアも一緒に広がります。

3D Viewportの右側のエリアの境界にマウスカーソルを乗せます。 マウスカーソルがドラッグカーソル(ドラッグカーソル)に変わりますので、マウスカーソルをエリアの境界に乗せたまま、マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でドラッグしてエリアの境界を右へ移動します。

2. エリアの境界をドラッグ
2. エリアの境界をドラッグ

上図のようにエリアの境界をドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

3. 3D Viewportが広がる
3. 3D Viewportが広がる

上図のように3D Viewportが広がります。 当然ですが、3D Viewportの下のPython Consoleのエリアも一緒に広がっています。

このように、あらかじめ用意されているワークスペースの修正は簡単に行うことができます。 何の特別な操作も必要ありません。

ワークスペースのタブの名称の変更

ワークスペースのタブの名称はいつでも変更することができます。 ここでは、現在選択中のワークスペース "Scripting" のタブの名称を変更してみます。

1. "Scripting"タブをダブルクリックする
1. "Scripting"タブをダブルクリックする

上図のように"Scripting"タブをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でダブルクリックします。

2. 名称を変更可能な状態になる
2. 名称を変更可能な状態になる

上図のように名称を変更可能な状態になりますので、新しい名称を入力してEnterキーを押します。

3. タブの名称が変更される
3. タブの名称が変更される

上図のようにワークスペースのタブの名称が変更されます。 今回の例では "Renamed" に変更しました。

ワークスペースのタブの削除

不要なワークスペースのタブは、いつでも削除することができます。 試しに、名称を変更したワークスペース "Renamed" のタブを削除してみましょう。

1. "Renamed"タブを右クリックする
1. "Renamed"タブを右クリックする

上図のように"Renamed"タブをマウスの右ボタン(マウスの右ボタン)でクリックします。

2. Deleteを実行
2. Deleteを実行

上図のようにメニューが表示されますので、"Delete"を実行します。

3. Renamedのタブが削除される
3. Renamedのタブが削除される

上図のようにワークスペース "Renamed" のタブが削除されます

ワークスペースのタブの複製

ワークスペースのタブは複製することができます。 今回はワークスペース "Geometry Nodes" のタブを複製してみます。

1. "Geometry Nodes"タブを右クリックする
1. "Geometry Nodes"タブを右クリックする

上図のように"Geometry Nodes"タブをマウスの右ボタン(マウスの右ボタン)でクリックします。

2. Duplicateを実行
2. Duplicateを実行

上図のようにメニューが表示されますので、"Duplicate"を実行します。

3. Geometry Nodesのタブが複製される
3. Geometry Nodesのタブが複製される

上図のように"Geometry Nodes"のタブが複製され、新たに"Geometry Nodes.001"のタブが作成されます。

ワークスペースのタブの追加

ワークスペースのタブは、新たに追加することができます。 あらかじめ定義されている16種類のワークスペースから選んで追加します

今回は、初期状態では利用できないワークスペース "2D Animation" のタブを追加してみましょう。

1. タブ群の右の[+]ボタンをクリック
1. タブ群の右の[+]ボタンをクリック

上図のようにタブ群の右の[+]ボタンをマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします。

2. 2D Animation -> 2D Animationを実行
2. 2D Animation -> 2D Animationを実行

上図のように"+ Add Workspace"というタイトルのメニューが表示されますので、"2D Animation" -> "2D Animation"を実行します。

3. "2D Animation"のタブが追加される
3. "2D Animation"のタブが追加される

上図のようにワークスペース "2D Animation" のタブが追加されます。

ワークスペース切り替えタブの並び替え

ワークスペース切り替えタブは、並び替えることができます。 ただし、先頭と末尾にしか移動することはできません。 では、先ほど追加したワークスペース "2D Animation" のタブを先頭に移動してみましょう。

1. "2D Animation"タブを右クリックする
1. "2D Animation"タブを右クリックする

上図のように"2D Animation"タブをマウスの右ボタン(マウスの右ボタン)でクリックします。

2. Reorder to Frontを実行する
2. Reorder to Frontを実行する

上図のようにメニューが表示されますので、"Reorder to Front"を実行します。

3. 2D Animationが先頭に移動する
3. 2D Animationが先頭に移動する

上図のように2D Animationのタブが先頭に移動します。

  
Reorder to Backで末尾に移動させることができます。
  

ワークスペースはドキュメントごとに保存される

ワークスペースの情報は、ドキュメント(Blenderファイル)内に保存されます。 つまり、ワークスペースのカスタマイズは、現在開いているドキュメントにしか適用されないということです。 そのため、ワークスペースをいくらカスタマイズしても他のドキュメントには影響はありません

これは、ドキュメントごとに異なるワークスペースを設定することができる、ということであり便利といえば便利な仕様です。 しかし、ドキュメントごとにワークスペースが異なってしまってわかりにくい、ということでもあります。

でも、大丈夫です。 ワークスペースをカスタマイズしたお気に入りのドキュメントを、新規ファイルのテンプレートとして保存することができます。 また、作成済みのドキュメントのワークスペースを、別のドキュメントのワークスペースで置き換えることもできます。

  
具体的な方法については、次の記事で紹介します。
  

まとめ

定義済みの画面レイアウトのことを『ワークスペース』と呼びます。 ワークスペースは自由に切り替えることができますので、作業内容に合った最適なワークスペースに切り替えながら作業を行いましょう。

ワークスペースは、トップバーのワークスペース切り替えタブで切り替えることができます。 また、キーボードでも、CTRL + PageDownで次のワークスペースに、CTRL + PageUpで前のワークスペースに切り替えることができます。

操作/コマンド 説明
CTRL + PageDown 次のワークスペースに切り替える
CTRL + PageUp 前のワークスペースに切り替える

Blenderには、あらかじめ16種類のワークスペースが定義されています。 そのうちの11種類はワークスペース切り替えタブに登録済みです。 それ以外の5種類のワークスペースも、ワークスペース切り替えタブに追加することで利用できるようになります。

名称 用途
Layout 3次元の仮想世界のプレビュー
※初期状態で選択されるワークスペース
Modeling モデリングツールによるメッシュの加工
Sculpting スカルプトツールによるメッシュの加工
UV Editing メッシュとテクスチャのマッピング
Texture Paint テクスチャのペイント
Shading シェーディングの設定
Animation アニメーションの設定
Rendering レンダリング
Compositing 合成やエフェクトの設定
Geometry Nodes ノードネットワークの編集
Scripting スクリプトの編集
2D Animation 2次元アニメーション
2D Full Canvas 2次元アニメーション
※キャンバスを広く使う
Masking VFXのマスキング
Motion Tracking モーショントラッキング
Video Editing ビデオ編集

ワークスペースは、自由にレイアウトをカスタマイズすることができます。 独自のエディタの組み合わせのレイアウトを持つワークスペースを作るなど、自由にカスタマイズすることができます。

ワークスペース切り替えタブもカスタマイズすることが可能です。 ワークスペースのタブの名称は、ダブルクリックで変更することができます。 また、ワークスペースのタブを右クリックすることで表示されるメニューから、ワークスペースのタブの削除・複製・並び替えを行うことができます。

ワークスペース切り替えタブ群の右にある[+]ボタンで新たなワークスペースのタブを追加することができます。 あらかじめ定義されている16種類のワークスペースから選んで追加します。

ワークスペースの情報は、ドキュメント(Blenderファイル)に保存されます。

 
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