トップ > 知っておきたい機能 > レンダリング >
各シェーダの紹介

シェーダの概要

レンダリング処理の中の陰影計算(シェーディング)を担当するのがシェーダと呼ばれる機能です。 それぞれのシェーダには特徴があり、表現したい物体や演出方法によって最適なシェーダを選択する必要があります

Blenderのシェーダはサーフェイスシェーダ / ボリュームシェーダ / 特殊シェーダに分類することができ、合わせて22種類のシェーダが用意されています

サーフェイスシェーダ 特徴
Principled BSDF 様々な素材を表現する
Diffuse BSDF 拡散反射を表現する
Specular BSDF 鏡面反射を表現する
Glossy BSDF 光沢を表現する
Anisotropic BSDF 異方性反射を表現する
Velvet BSDF 織物や布を表現する
Glass BSDF ガラスを表現する
Refraction BSDF 屈折を表現する
Translucent BSDF 半透明を表現する
Transparent BSDF 透過を表現する
Subsurface Scattering 表面下散乱を表現する
Hair BSDF 髪を表現する
Principled Hair BSDF 髪や毛皮を表現する
Toon BSDF セルアニメーション風に表現する
ボリュームシェーダ 特徴
Principled Volume 光の吸収 / 散乱 / 放出を表現する
Volume Absorption 光の吸収を表現する
Volume Scatter 光の散乱を表現する
Emission 光の放出を表現する
特殊シェーダ 特徴
Background 環境光を表現する
Holdout 最終的なレンダリング結果に穴を開ける
Add Shader 他の2つのシェーダの効果を加算する
Mix Shader 他の2つのシェーダの効果を混合する

マテリアル設定の一部

シェーダは、マテリアルに対して設定します。 メッシュにマテリアルを割り当て、そのマテリアルにシェーダを設定します。

  
シェーダの中には、マテリアルではなくワールド(仮想世界)に対して設定するものや、マテリアルとライトのどちらにも設定できるものがあります。

サーフェイスシェーダとボリュームシェーダ

シェーダは、大まかに分類するとサーフェイスシェーダとボリュームシェーダに分かれます。

サーフェイスシェーダとは、物体の面の部分の陰影計算を行うシェーダです。 本ウェブサイトの解説でこれまで利用してきたのは、全て『サーフェイスシェーダ』です。

Blenderに限らず3DCGの世界では、物体の多くは面の集まりとして表現されます。 それらの物体の面が、サーフェイスシェーダで陰影計算されます。 もちろん、サーフェイスシェーダで陰影計算されることに問題はありません。

問題は、面で表現できないものを扱う場合です。 例えば、雲や煙・炎・霧のようなものが面で扱えない物体の代表です。

Blenderでは、雲や煙・炎・霧のような面で表現できない物体は『ボリュームマテリアル』で表現します。 本ウェブサイトの解説で今まで使用してきたのは、面の質感を表現するための『サーフェイスマテリアル』ですが、『面』ではなく『内部空間の密度』で物体を表現するための『ボリュームマテリアル』と呼ばれるマテリアルが実は存在しています

その『ボリュームマテリアル』の陰影計算を行うのが、ボリュームシェーダです。 つまり、ボリュームシェーダはメッシュの面に対してではなくメッシュの内部空間の密度に対して作用します。

サーフェイスシェーダとボリュームシェーダの併用

Blenderでは、サーフェイスシェーダとボリュームシェーダを併用することができます。 1つのメッシュオブジェクトに対して、表面はサーフェイスシェーダで陰影計算させ、内部の空間はボリュームシェーダで陰影計算させるということができます。

1つのマテリアルに複数のシェーダを適用できる

Blenderでは、1つのマテリアルに複数のシェーダを適用することができます。 これは、シェーダがノードで実装されているためです。

  
サーフェイスシェーダとボリュームシェーダを併用できるという意味ではなく、1つのマテリアルに複数のサーフェイスシェーダと複数のボリュームシェーダを適用できるという意味です。

ある1つのマテリアルは、シェーダノードネットワークを1つだけ持つことができます。 そのシェーダノードネットワークに複数のシェーダノードをつなげることで、1つのマテリアルが複数のシェーダを持てるようになるのです。

なお、複数のシェーダの計算結果を混ぜ合わせるのもシェーダの機能です。 22種類のシェーダのうち、2つがそのような役割を持つシェーダです。

レンダリングエンジンの切り替えについて

Blender 2.7系までは、3DCG制作途中でレンダリングエンジンを切り替えるのは簡単ではありませんでした。 標準レンダリングエンジンのBlender RenderとCyclesでは利用できるシェーダが異なっていたためです。 Blender Render用のシェーダとCycles用のシェーダが完全に分かれていたのです。

しかし、Blender 2.8系ではEeveeとCyclesでマテリアル設定がほぼ共有できるようになりました。 そのため、レンダリングエンジンの切り替えは2.7系に比べれば気軽に行えます。

ただし、マテリアル設定は共有されますが、一部の機能はどちらか一方のみでのサポートとなります。 Eeveeでしか動作しないシェーダ、逆にCyclesでしか動作しないシェーダがあります。 また、シェーダそのものはサポートされるが、特定の設定値が無視されるということもあります。

レンダリングエンジンの切り替え方法についても説明しておきます。 レンダリングエンジンは初期状態でEeveeが選択されていますが、いつでも自由に切り替えることができます。

レンダリングエンジンの切り替え
レンダリングエンジンの切り替え

上図のようにPropertiesのRender PropertiesタブにあるRender Engineから切り替えることができます。

  
Workbenchは3D Viewport内での表示が主な役目であり、最終的な画像の生成には向きません。 そのため、本ウェブサイトではWorkbenchについては触れていません。

シェーダの切り替え方法

続いて、シェーダの切り替え方法についても説明しておきます。 まず、Propertiesのタブをマテリアルのプロパティを編集するためのタブに切り替えます

1. Material Propertiesタブをクリック
1. Material Propertiesタブをクリック

上図のようにPropertiesのMaterial Propertiesタブをクリックします

2. マテリアルの選択
2. マテリアルの選択

上図のようにMaterial Propertiesタブに切り替わりますので、マテリアルスロットの一覧から対象のマテリアルを選択します。

3. シェーダの切り替え
3. シェーダの切り替え

上図のようにSurfaceパネルとVolumeパネルにあるシェーダの選択リストでシェーダを切り替えることができます。

ページの先頭へ
 

各シェーダの特徴と描画例

Blenderには22種類のシェーダが用意されています。 ここからは、各シェーダの特徴および描画例を紹介します。

シェーダの分類 個数
サーフェイスシェーダ 14種類
ボリュームシェーダ 4種類
特殊シェーダ 4種類

サーフェイスシェーダ : Principled BSDF(様々な素材)

では、シェーダの特徴と描画例の紹介に入ります。 まずは、サーフェイスシェーダのPrincipled BSDFシェーダからです。 Principled BSDFシェーダを一言で表すと、設定次第で幅広い素材を表現できる万能シェーダです

  
Principled BSDFシェーダは標準のサーフェイスシェーダであり、新規にマテリアルを作成するとこのシェーダが割り当てられます。 Principled BSDFシェーダはBlender 2.79から搭載されました。
サーフェイスシェーダ : Principled BSDF
サーフェイスシェーダ : Principled BSDF

このシェーダは拡散反射(Base Color) / 表面化散乱(Subsurface) / メタリック(Metallic) / 鏡面反射(Specular) / 粗さ(Roughness) / 異方性反射(Anisotropic) / 屈折率(IOR : Index Of Refraction)などの多くの設定項目を持っており、金属 / 陶器 / ガラス / 泥 / 粘土 / 皮膚 / 布など幅広い素材を表現することができます。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・粗さは未サポート
・異方性反射は未サポート
・光の反射は未サポート
・以下のDistributionは未サポート
 Beckmann
 Ashikhmin-Shirley
 Multiscatter GGX
・以下のFalloffは未サポート
 Random Walk
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Diffuse BSDF(拡散反射)

Diffuse BSDFシェーダは拡散反射を表現するサーフェイスシェーダです。 ツヤ消し塗装のプラスチックや金属・石・粘土・コンクリートのような光沢のない物体の表現に向きます

サーフェイスシェーダ : Diffuse BSDF
サーフェイスシェーダ : Diffuse BSDF

このシェーダはランバート反射およびオーレン・ネイヤ反射の両方を含みます。 設定項目の粗さ(Roughness)がゼロの場合はランバート反射に、数値を上げるとオーレン・ネイヤ反射になります。

  
ランバート反射は、Johann Heinrich Lambertというドイツの数学者であり物理学者であり天文学者でもあり、さらに科学者で哲学者でもあった人物が名称の由来だとか。 ランバート反射は再帰性反射が考慮されていないため、粘土や石・コンクリートのような表面が粗い素材の表現には向きません。
  
オーレン・ネイヤ反射は、Michael Oren氏とShree K. Nayar氏によって提唱されました。 再帰性反射が考慮されているため、Lambertシェーダが苦手とする『表面が粗い素材』の表現に向いています。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・粗さは未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Specular BSDF(鏡面反射)

Specular BSDFシェーダは鏡面反射を表現するサーフェイスシェーダです。 Principled BSDFシェーダからいくつかの機能を省略し、鏡面反射を加えたようなシェーダです

サーフェイスシェーダ : Specular BSDF
サーフェイスシェーダ : Specular BSDF

このシェーダは将来サポートされなくなる可能性があります。 使用しないほうがいいかもしれません。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
Cycles ×
・未サポート

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Glossy BSDF(光沢)

Glossy BSDFシェーダは光沢を表現するためのサーフェイスシェーダです。 金属や鏡を表現するのに向いています

サーフェイスシェーダ : Glossy BSDF
サーフェイスシェーダ : Glossy BSDF

設定項目の粗さ(Roughness)がゼロの場合は、磨き込まれた金属や鏡のように周囲の景色が映り込みます。 粗さ(Roughness)が大きくなるほど、映り込みは少なくなりハイライトが柔らかくなります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・以下のDistributionは未サポート
 Beckmann
 Ashikhmin-Shirley
 Multiscatter GGX
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Anisotropic BSDF(異方性反射)

Anisotropic BSDFシェーダは、Glossy BSDFシェーダと同じく光沢を表現するためのサーフェイスシェーダです。 Glossy BSDFシェーダとは異なり、異方性反射を表現することができます

サーフェイスシェーダ : Anisotropic BSDF
サーフェイスシェーダ : Anisotropic BSDF

身近なところでは、ステンレス鍋のように表面にヘアライン加工が施された金属が異方性反射を起こします。 また、人間の髪の毛の天使の輪も異方性反射だとか。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee ×
・未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Velvet BSDF(織り物や布)

Velvet BSDFシェーダは織物や布を表現するのに適したサーフェイスシェーダです。 視線と面の角度や光の方向によって拡散反射の強さを減衰させるようです

サーフェイスシェーダ : Velvet BSDF
サーフェイスシェーダ : Velvet BSDF

マニュアルには、『布などの素材に適したベルベット反射』としか書かれていません。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee ×
・未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Glass BSDF(ガラス)

Glass BSDFシェーダはガラスを表現するためのサーフェイスシェーダです。 光の反射と屈折を表現します。

サーフェイスシェーダ : Glass BSDF
サーフェイスシェーダ : Glass BSDF

設定項目の屈折率(IOR : Index Of Refraction)が1.0の場合は、光は屈折せずに直進して透過します。

粗さ(Roughness)がゼロの場合は鋭い屈折(光が拡散反射しない屈折)に、粗さ(Roughness)が大きくなるほど柔らかい屈折(光が拡散反射する屈折)になります。

  
屈折率(IOR : Index Of Refraction)は、空気なら1.0、水なら1.333のように材質によって決めます。 材質ごとの屈折率は、ネットで『屈折率一覧』のようなキーワードで検索すればたくさんが見つかります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・光の反射は未サポート
・以下のDistributionは未サポート
 Beckmann
 Multiscatter GGX
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Refraction BSDF(屈折)

Refraction BSDFシェーダは、Glass BSDFシェーダに似た効果を持つサーフェイスシェーダです。 Glass BSDFシェーダとの違いは反射しないことです。 このシェーダは光を透過または屈折させますが、反射はしません

サーフェイスシェーダ : Refraction BSDF
サーフェイスシェーダ : Refraction BSDF

設定項目の屈折率(IOR : Index Of Refraction)が1.0の場合は、光は屈折せずに直進して透過します。 その場合は、後述するTransparent BSDFシェーダと同じ結果になります。

設定項目の粗さ(Roughness)がゼロの場合は鋭い屈折(光が拡散反射しない屈折)に、粗さ(Roughness)が大きくなるほど柔らかい屈折(光が拡散反射する屈折)になります。

  
屈折率(IOR : Index Of Refraction)は、空気なら1.0、水なら1.333のように材質によって決めます。 材質ごとの屈折率は、ネットで『屈折率一覧』のようなキーワードで検索すればたくさんが見つかります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・光の反射は未サポート
・以下のDistributionは未サポート
 Beckmann
 Multiscatter GGX
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Translucent BSDF(半透明)

Translucent BSDFシェーダは半透明を表現するためのサーフェイスシェーダです。 光の反射と透過を表現します。

サーフェイスシェーダ : Translucent BSDF
サーフェイスシェーダ : Translucent BSDF

透過した光は様々な方向へ拡散反射します。 Glass BSDFシェーダで粗さ(Roughness)を上げた場合と似たような結果となります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・オブジェクト内に拡散反射しない
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Transparent BSDF(透過)

Transparent BSDFシェーダは光を反射せずまっすぐに透過させるサーフェイスシェーダです

サーフェイスシェーダ : Transparent BSDF
サーフェイスシェーダ : Transparent BSDF

設定項目の色(Color)が白色だと完全に透明になり、それ以外の場合にはその色で着色されます。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・Blend ModeがOpaqueは未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Subsurface Scattering(表面下散乱)

Subsurface Scatteringシェーダは表面下散乱を表現するためのサーフェイスシェーダです。 皮膚やロウ、大理石、牛乳などを表現するのに向いています

サーフェイスシェーダ : Subsurface Scattering
サーフェイスシェーダ : Subsurface Scattering

表面下散乱とは、光が表面を透過し内部の浅い部分で反射を繰り返して外に出て行く現象のことです。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・FalloffのRandom Walkは未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Hair BSDF(髪)

Hair BSDFシェーダは髪を表現するためのサーフェイスシェーダです。 Diffuse BSDFシェーダとTranslucent BSDFシェーダとAnisotropic BSDFシェーダを合わせたような効果があります。

サーフェイスシェーダ : Hair BSDF
サーフェイスシェーダ : Hair BSDF

これはあくまでもシェーダであり、このシェーダを適用するだけで髪に見えるわけではありません。 髪を構成する面に髪のテクスチャを貼ったり、パーティクルで髪を作り出す必要があります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee ×
・未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Principled Hair BSDF(髪や毛皮)

Principled Hair BSDFシェーダは髪や毛皮を表現するためのサーフェイスシェーダです

サーフェイスシェーダ : Principled Hair BSDF
サーフェイスシェーダ : Principled Hair BSDF

このシェーダも、適用するだけで髪に見えるわけではありません。 髪を構成する面に髪のテクスチャを貼ったり、パーティクルで髪を作り出す必要があります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee ×
・未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

サーフェイスシェーダ : Toon BSDF(セルアニメーション風)

Toon BSDFシェーダはトゥーンレンダリング用のサーフェイスシェーダです。 Diffuse BSDFシェーダとGlossy BSDFシェーダを合わせ、ライティングをセルアニメーション風にしたようなシェーダです

  
トゥーンレンダリングは『セルシェーディング』や『セルルック』とも呼ばれます。
サーフェイスシェーダ : Toon BSDF
サーフェイスシェーダ : Toon BSDF

ただし、このシェーダを使っても『セルシェーディング』や『セルルック』と言えるほどのセルアニメーション風のレンダリングにはなりません。 原因はCyclesが写実的すぎるためです。 一方、Eeveeはこのシェーダはサポートしていません。

  
セルアニメーション風にレンダリングするには、レンダリングエンジンにEeveeを使い、かつ、独自のノードネットワークを構築する必要があります。 詳細は、セルアニメーション風にレンダリング(Eeveeのみ)を参照ください。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee ×
・未サポート
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

ボリュームシェーダ : Principled Volume(光の吸収 / 散乱 / 放出)

ここからは、ボリュームシェーダの説明に入ります。 まずは、Principled Volumeシェーダからです。

Principled Volumeシェーダは、光を吸収 / 散乱 / 放出する物体を表現するためのボリュームシェーダです。 最初に紹介したPrincipled BSDFシェーダが万能サーフェイスシェーダなら、こちらは万能ボリュームシェーダです

ボリュームシェーダ : Principled Volume
ボリュームシェーダ : Principled Volume

このシェーダは密度(Density) / 異方性(Anisotropy) / 吸収色(Absorption Color) / 発光強度(Emission Strength)などの多くの設定項目を持っており、このシェーダ単体で煙 / 炎 / 水 / 霧を表現することができます。

  
この描画例は、猿のメッシュも球体のメッシュも二重になっています。 内側のやや縮小されたメッシュにはGlossy BSDFシェーダを設定しています。
  
それを包んでいる外側の物体にPrincipled Volumeシェーダを設定しています。 なお、外側の物体のサーフェイスシェーダは未設定です。
  
Eeveeではメッシュの形状ではなくバウンディングボックスの形状で描画されていますが、これは仕様です。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・バウンディングボックスの形状で描画される
・他にも制限あり(詳細はマニュアルを参照)
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

ボリュームシェーダ : Volume Absorption(光の吸収)

Volume Absorptionシェーダは光を吸収する物体を表現するためのボリュームシェーダです。 黒煙や水などを表現するために使用します

ボリュームシェーダ : Volume Absorption
ボリュームシェーダ : Volume Absorption

内部に粒子があり、それが光を吸収するかのように作用します。

  
この描画例は、猿のメッシュも球体のメッシュも二重になっています。 内側のやや縮小されたメッシュにはGlossy BSDFシェーダを設定しています。
  
それを包んでいる外側の物体にVolume Absorptionシェーダを設定しています。 なお、外側の物体のサーフェイスシェーダは未設定です。
  
Eeveeではメッシュの形状ではなくバウンディングボックスの形状で描画されていますが、これは仕様です。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・バウンディングボックスの形状で描画される
・他にも制限あり(詳細はマニュアルを参照)
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

ボリュームシェーダ : Volume Scatter(光の散乱)

Volume Scatterシェーダは光を散乱させる物体を表現するためのボリュームシェーダです。 霧などを表現するために使用します

ボリュームシェーダ : Volume Scatter
ボリュームシェーダ : Volume Scatter

内部に粒子があり、それが光を散乱させるかのように作用します。

  
この描画例は、猿のメッシュも球体のメッシュも二重になっています。 内側のやや縮小されたメッシュにはGlossy BSDFシェーダを設定しています。
  
それを包んでいる外側の物体にVolume Scatterシェーダを設定しています。 なお、外側の物体のサーフェイスシェーダは未設定です。
  
Eeveeではメッシュの形状ではなくバウンディングボックスの形状で描画されていますが、これは仕様です。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・バウンディングボックスの形状で描画される
・他にも制限あり(詳細はマニュアルを参照)
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

ボリュームシェーダ : Emission(光の放出)

Emissionシェーダは光を放出する物体を表現するためのボリュームシェーダです。 照明などを表現するために使用します

ボリュームシェーダ : Emission
ボリュームシェーダ : Emission

内部に粒子があり、それが光を放出しているかのように作用します。

  
この描画例は、猿のメッシュも球体のメッシュも二重になっています。 内側のやや縮小されたメッシュにEmissionシェーダを設定しています。 なお、内側の物体のサーフェイスシェーダは未設定です。
  
それを包んでいる外側の物体にはTranslucent BSDFシェーダを設定しています。
  
Eeveeではメッシュの形状ではなくバウンディングボックスの形状で描画されていますが、これは仕様です。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・バウンディングボックスの形状で描画される
・間接照明として扱われる
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

特殊シェーダ : Background(環境光)

ここからは、特殊シェーダの説明に入ります。 まずは、Backgroundシェーダからです。

Backgroundシェーダは、ワールド(仮想世界)の背景色を表現する特殊シェーダです。 このシェーダで指定した背景色は、ワールド内の全ての面を等しく照らします。 つまり、環境光を表現するためのシェーダです

特殊シェーダ : Background
特殊シェーダ : Background

背景の明るい黄色がBackgroundシェーダで指定した背景色です。 猿のメッシュや球体のメッシュの色にも影響を与えているのがわかります。

  
Backgroundシェーダは、マテリアルではなくワールド(仮想世界)に対して設定する特殊シェーダです。 マテリアルに設定しても効果は得られません。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

特殊シェーダ : Holdout(ホールドアウト)

Holdoutシェーダはレンダリング結果を透明にする特殊シェーダです。 陰影計算の対象の面を透明や半透明で表現するのではなく、最終的なレンダリング結果に穴を開けます。 実写との合成などで合成部分を透明にする目的などで使用します

特殊シェーダ : Holdout
特殊シェーダ : Holdout

上図では透明部分を市松模様に置き換えています。 Holdoutシェーダが適用されている面は、光源との位置関係や視点との位置関係は関係なく、どんな方向から光があたっていようが、どんな方向から見ていようが必ず透明になります。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
・以下のBlend Modeは未サポート?
 Alpha Blend
 Alpha Hashed
 Alpha Clip
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

特殊シェーダ : Add Shader(加算)

Add Shaderシェーダは他の2つのシェーダの効果を加算する特殊シェーダです。 2つのシェーダからの出力を受け取り、加算して出力します

特殊シェーダ : Add Shader
特殊シェーダ : Add Shader

加算であるため明るくなり過ぎるという問題もあります。 後述するMix Shaderシェーダの方が自然な結果になります。

  
この描画例は、Diffuse BSDFシェーダとGlossy BSDFシェーダを加算しています。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

特殊シェーダ : Mix Shader(混合)

Mix Shaderシェーダは他の2つのシェーダの効果を混合する特殊シェーダです。 2つのシェーダからの出力を受け取り、混合して出力します

特殊シェーダ : Mix Shader
特殊シェーダ : Mix Shader

比率に応じて混合するため明るくなり過ぎる心配がありません。 Add Shaderシェーダより、こちらのシェーダの方が物理的にも正しいです。

  
この描画例は、Diffuse BSDFシェーダとGlossy BSDFシェーダを混合しています。

EeveeおよびCyclesでのサポート状況は以下の通りです。

レンダリング
エンジン
サポート状況
Eevee
Cycles

このシェーダの設定項目の詳細は、公式マニュアルを参照ください。

ページの先頭へ
 

まとめ

シェーダには、それぞれ特徴があります。 表現したい物体や演出に合ったものを選択しましょう。

シェーダは大まかに分類すると、サーフェイスシェーダとボリュームシェーダに分かれます。 サーフェイスシェーダは面で物体を表現し、ボリュームシェーダは密度で表現します。

なお、サーフェイスシェーダとボリュームシェーダは併用することができます。

Blenderには、14種類のサーフェイスシェーダ、4種類のボリュームシェーダ、4種類の特殊シェーダが搭載されており、特徴は以下の通りです。

サーフェイスシェーダ 特徴
Principled BSDF 様々な素材を表現する
Diffuse BSDF 拡散反射を表現する
Specular BSDF 鏡面反射を表現する
Glossy BSDF 光沢を表現する
Anisotropic BSDF 異方性反射を表現する
Velvet BSDF 織物や布を表現する
Glass BSDF ガラスを表現する
Refraction BSDF 屈折を表現する
Translucent BSDF 半透明を表現する
Transparent BSDF 透過を表現する
Subsurface Scattering 表面下散乱を表現する
Hair BSDF 髪を表現する
Principled Hair BSDF 髪や毛皮を表現する
Toon BSDF セルアニメーション風に表現する
ボリュームシェーダ 特徴
Principled Volume 光の吸収 / 散乱 / 放出を表現する
Volume Absorption 光の吸収を表現する
Volume Scatter 光の散乱を表現する
Emission 光の放出を表現する
特殊シェーダ 特徴
Background 環境光を表現する
Holdout 最終的なレンダリング結果に穴を開ける
Add Shader 他の2つのシェーダの効果を加算する
Mix Shader 他の2つのシェーダの効果を混合する
ページの先頭へ