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オブジェクトモードでの移動・回転・拡大縮小について

  

オブジェクトモードでの移動 / 回転 / 拡大縮小の特徴およびエディットモードでの同操作との違い

この記事ではオブジェクトモードでの移動 / 回転 / 拡大縮小の特徴とエディットモードでの同操作との違いについて解説します。 これらの違いを理解しておくことは、メッシュを加工する上でとても重要です。 特に、面取りや差し込みなどの加工を行う際に知っておきたい内容です。

オブジェクトモードでの移動 / 回転 / 拡大縮小の特徴とエディットモードでの同操作との違い

では、実際に作業を行いながらオブジェクトモードでの移動 / 回転 / 拡大縮小の特徴とエディットモードとの違いについて説明していきます。 新規ファイルを例に説明しますので、トップバーのプルダウンメニューの "File" -> "New" -> "General" を実行してください。

新規ファイルを開いたら、まずはサイドバーを開きます。 キーボードのNを押してください

1. サイドバーが開くのでItemタブに切り替える
1. サイドバーが開くのでItemタブに切り替える

上図のようにサイドバーが開くのでItemタブに切り替えます

では、まずはオブジェクトモードのままで立方体のメッシュを移動してみましょう。 オブジェクトモードのままで、Y軸方向に2.0移動します。 キーボードのG(ジー)を押し、さらにYを押し、続けて、2 -> Enterキーを入力します。

2. 立方体のメッシュがY軸方向に2.0移動する
2. 立方体のメッシュがY軸方向に2.0移動する

上図のように立方体のメッシュがY軸方向に2.0移動します。 また、サイドバーのTransformパネルのLocationの Y が 2 になっています

LocationのX / Y / Zは選択中のオブジェクトのオブジェクト中心の位置を示しています。 座標中心からの距離であり、オブジェクト作成時の位置からの相対距離ではありません。

では次に、立方体のメッシュをX軸方向に2.0倍に拡大してみます。 キーボードのSを押し、さらにXを押し、続けて、2 -> Enterキーを入力します。

3. 立方体のメッシュがX軸方向に2.0倍に拡大される
3. 立方体のメッシュがX軸方向に2.0倍に拡大される

上図のように立方体のメッシュがX軸方向に2.0倍に拡大されます。 また、サイドバーのTransformパネルのScaleの X が 2.0 になっています

さらに、立方体のメッシュをZ軸を中心軸として45度回転させます。 キーボードのRを押し、さらにZを押し、続けて、45 -> Enterキーを入力します。

4. 立方体のメッシュがZ軸を中心軸として45度回転する
4. 立方体のメッシュがZ軸を中心軸として45度回転する

上図のように立方体のメッシュがZ軸を中心軸として45度回転します。 また、サイドバーのTransformパネルのRotationの Z が 45 になっています

ではここで、移動のクリアを行ってみましょう。 キーボードのALT+G(ジー)を押してください

5. 立方体のメッシュが座標中心に戻る
5. 立方体のメッシュが座標中心に戻る

上図のように立方体のメッシュが座標中心に戻ります。 また、サイドバーのTransformパネルのLocationの Y が 0 に戻っています

次は、拡大縮小のクリアを行ってみます。 キーボードのALT+Sを押してください

6. 立方体のメッシュが元の大きさに戻る
6. 立方体のメッシュが元の大きさに戻る

上図のように立方体のメッシュが元の大きさに戻ります。 また、サイドバーのTransformパネルのScaleの X が 1.0 に戻っています

さらに、回転のクリアも行ってみましょう。 キーボードのALT+Rを押してください

7. 立方体のメッシュの回転量が初期状態に戻る
7. 立方体のメッシュの回転量が初期状態に戻る

上図のように立方体のメッシュの回転量が初期状態に戻ります。 また、サイドバーのTransformパネルのRotationの Z が 0 に戻っています

このように、オブジェクトモードでの移動 / 回転 / 拡大縮小はALT+G(ジー) / ALT+R / ALT+Sでクリアすることができます。


ここからは、エディットモードでの拡大縮小の解説に入ります。 今回は拡大縮小の操作での違いを紹介しますが、回転や移動でも同様の違いがあります

では立方体のメッシュを複製します。 キーボードのSHIFT+Dを押し、さらにYを押し、続けて、3 -> Enterキーを入力します

8. 立方体のメッシュが複製される
8. 立方体のメッシュが複製される

上図のように立方体のメッシュが複製され、Y軸方向に3.0移動します。

では次に、複製先のメッシュをオブジェクトモードのままでZ軸方向に2.0倍に拡大します。 キーボードのSを押し、さらにZを押し、続けて、2 -> Enterキーを入力します。

9. 複製先のメッシュがZ軸方向に2.0倍に拡大される
9. 複製先のメッシュがZ軸方向に2.0倍に拡大される

上図のように複製先のメッシュがZ軸方向に2.0倍に拡大されます。 また、サイドバーのTransformパネルのScaleの Z が 2.0 になっています

では次に、複製元のメッシュをエディットモードでZ軸方向に2.0倍に拡大します

10. 複製元のメッシュをエディットモードで全選択する
10. 複製元のメッシュをエディットモードで全選択する

上図のように複製元のメッシュをエディットモードで全選択します

では、Z軸方向に2.0倍に拡大しましょう。 キーボードのSを押し、さらにZを押し、続けて、2 -> Enterキーを入力します。

11. 複製元のメッシュがZ軸方向に2.0倍に拡大される
11. 複製元のメッシュがZ軸方向に2.0倍に拡大される

上図のように複製元のメッシュがZ軸方向に2.0倍に拡大されます

ではオブジェクトモードに戻してみましょう。 キーボードのTabキーを押してください。

12. サイドバーのTransformパネルのScaleの Z は 1.0 のまま
12. サイドバーのTransformパネルのScaleの Z は 1.0 のまま

上図のようにオブジェクトモードに戻ります。 注目すべきは、サイドバーのTransformパネルのScaleの Z が 1.0 のままだという点です。 つまり、オブジェクトとしては拡大縮小されていないということです

このように、エディットモードで拡大縮小しても、オブジェクトとしては拡大縮小されません

ではここで、複製元のメッシュを面取りしてみます。 まずは、エディットモードへ切り替えましょう。

13. 複製元のメッシュをエディットモードで全選択する
13. 複製元のメッシュをエディットモードで全選択する

上図のように複製元のメッシュをエディットモードで全選択します

では、面取りしましょう。 キーボードのCTRL+Bを押し、続けて、0.2 -> Enterキーを入力します。

14. 各辺が同じ幅で面取りされる
14. 各辺が同じ幅で面取りされる

上図のように面取りされます。 各辺が同じ幅で面取りされ、結果として面取り前の頂点の部分が正三角形になっているのがわかります

では次に、複製先のメッシュも面取りしてみましょう。

15. 複製先のメッシュをエディットモードで全選択する
15. 複製先のメッシュをエディットモードで全選択する

上図のように複製先のメッシュをエディットモードで全選択します

では、面取りしましょう。 キーボードのCTRL+Bを押し、続けて、0.2 -> Enterキーを入力します。

16. 辺ごとに幅が異なって面取りされる
16. 辺ごとに幅が異なって面取りされる

上図のように辺ごとに幅が異なって面取りされます。 縦の辺の面取り幅と、横の辺の面取り幅が異なっていることがわかります。 面取り前に頂点だった部分は正三角形にはなっていません。

なぜ、縦の辺と横の辺で面取り幅が異なるのでしょうか。 理由は、この複製先のメッシュがオブジェクトモードで拡大されたためです。 このメッシュはZ軸方向に長い直方体です。 しかし、メッシュとしての形状は立方体のままなのです。

メッシュとしての形状は立方体のままです。 しかし、オブジェクトとしてZ軸方向に2倍に拡大されているため、オブジェクトとして直方体になっています。

つまり、今回の面取りではメッシュの形状としてはどの辺も同じ幅で面取りされているのです。 しかし、オブジェクトとしてZ軸方向に2倍に拡大されているため、オブジェクトとして面取り幅が均一ではなくなったのです。

今回のようにオブジェクトモードで軸を限定して拡大した場合は、均一の幅で面取りすることはできないのでしょうか。 そんなことはありません、方法はあります。 それをこれから説明します。

まずは、CTRL+Zで面取りを取り消しましょう

17. 面取りを取り消す
17. 面取りを取り消す

上図のように面取りが取り消されて直方体に戻ります。

直方体に戻ったことを確認し、次にオブジェクトモードに切り替えてください。 キーボードのTabキーを押します

18. オブジェクトモードに戻る
18. オブジェクトモードに戻る

上図のようにオブジェクトモードに戻ります。 なお、サイドバーのTransformパネルのScaleの Z は 2.0 になっています。 オブジェクトモードでZ軸方向に2.0倍に拡大しましたから当然です。

ではここで、オブジェクトでの拡大縮小をメッシュの形状に適用するための操作を行います。 キーボードのCTRL+Aを押してください。

  
"Apply" から連想して覚えましょう。
19. Scaleを実行
19. Scaleを実行

上図のように"Apply"というタイトルのメニューが表示されますので、"Scale"を実行します。

20. TransformパネルのScaleの Z が 1.0 になる
20. TransformパネルのScaleの Z が 1.0 になる

上図のようにサイドバーのTransformパネルのScaleの Z が 1.0 になっています。 しかし、複製先のメッシュの形状は直方体のままです。 一体、何が起こったのでしょうか。

みなさんの予想通り、オブジェクトとしての形状がメッシュに適用されたのです。 つまり、メッシュの形状が直方体に変化しました。 そして、オブジェクトとしては拡大縮小されてないことになったのです。

  
CTRL+A -> "Location"では移動量が、CTRL+A -> "Rotation"では回転量がメッシュに適用されます。

では、再度面取りしてみましょう。 キーボードのTabキーでエディットモードに切り替え、CTRL+Bを押し、続けて、0.2 -> Enterキーを入力します。

21. 各辺が同じ幅で面取りされる
21. 各辺が同じ幅で面取りされる

上図のように各辺が同じ幅で面取りされます。 各辺を同じ幅で面取りすることができました

  
  

まとめ

オブジェクトモードでの移動 / 回転 / 拡大縮小はクリアすることができます。

操作/コマンド 説明
ALT+G(ジー) オブジェクトの移動量をクリアする
※座標中心に移動する
ALT+R オブジェクトの回転量をクリアする
ALT+S オブジェクトの拡大縮小率をクリアする

なお、オブジェクトモードで移動 / 回転 / 拡大縮小してもメッシュの形状は変化しません。 あくまでもオブジェクトとして移動 / 回転 / 拡大縮小するだけです。 そのため、面取りや差し込みなどの加工で各辺が均等に処理されないことがあります。

その場合は、オブジェクトとしての移動 / 回転 / 拡大縮小をメッシュの形状に適用しましょう。

操作/コマンド 説明
CTRL+A -> "Location" オブジェクトの移動量をメッシュの形状に適用する
CTRL+A -> "Rotation" オブジェクトの回転量をメッシュの形状に適用する
CTRL+A -> "Scale" オブジェクトの拡大縮小率をメッシュの形状に適用する
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